さて、なんだか、自分でも微妙に「怪しいセールスマン」になっているかなと思う瞬間があるので事実誤認の内容に記しておきます(激爆
ブログやtwitterで「沖キス」の話題がここの所多い。しかも、ピンポイントで「間人のおばちゃん」こと、鮮魚大松のおばちゃんが登場してきます。
なんで、俺はこのおばちゃんなのか…..。
このおばちゃんから宣伝を頼まれて、マージンを受け取っているわけでは決してないです(爆
じゃあ、なぜ?
事の始まりは、20年以上前にさかのぼる。
実はこのおばちゃんの息子と知り合ったのがきっかけ。
丹後半島、京丹後市は、自然しかない(失礼)といっても過言ではない田舎町。
その中でも、間人(たいざ)は日本海に面した小さな港町。
公共の交通機関は基本的に無し。JR(既に第三セクター化されて正確にはJRではなく「北近畿タンゴ鉄道」)で一番近いのが「峰山」という駅。ここから更にバスで移動しなければならない。丹後海陸交通の路線バスで30分ほど。
丹後海陸交通(http://www.tankai.jp/)の高速バスが京都駅前から出ている。それでも、3時間半程かかる。
この悪友。ヒップホップ・ダンスが好きで、たまたま、俺がこの「峰山町」でイベントをすることになり、そこのスタッフとして彼が居た。
そこで、なぜか意気投合し、それ以来長い付き合いになっている。
この悪友とおばちゃん、そして今は亡きおっちゃんは、その当時「大宮町」という所で、魚屋を営んでいて、その当時大阪に住んでいた俺が、実家へ戻り、大宮町へ足を伸ばす度に、本当においしい魚を食わせてくれた。
なんの飾りもない、魚屋の奥にある事務所で、ぶつ切りにした魚を出してくれる。
そして、いつも炊きたてのご飯を用意していてくれて。
もうねえ。これが最高なんだわ。なんの飾りっ気もない、素材そのまま。素材が旨いから逆に何も要らない。
そんなとある冬。今まで知らなかった「間人蟹」を食う機会に出くわした。
これがある意味俺の人生を変えた(大げさか(爆))。
いやでも、マジで、それ以来、俺は基本的に、この蟹以外は口にしない。
それくらい衝撃的だった。
悪友曰く「親父は間人一の蟹茹で名人や」と豪語する。そしてその息子である悪友も、蟹茹でに関しては引けを取らない。
実は蟹を茹でるのって難しい。もちろんただ茹でるだけではなく「美味しく茹でる」為に。
その時に、俺は悪友と一つ約束をした。
「絶対にこの味を守って、突き通せ。変にビジネスに走ってしょうもない蟹を売ったら、俺はお前と縁を切る。その代わり、俺はよっぽどのことがない限り、お前の茹でるかに以外は食わん」
とね。
間人蟹が全国的に有名になり、どんどんビジネスに走る魚屋が増え。
漁のある限られた期間に、商社や、大きなスポンサーの「玉」の後ろ盾で、大量に購入し始めた。
当然、その量を「解禁の期間」だけで売りさばくわけではなく、大きな水槽を設置し、そこで低温で「寝かせる」のだ。そうすることで、年中「間人蟹」が出回る。
確かに「ビジネス」としては成功する。でも、その蟹が本当においしいのか….。
実は、蟹って、寝ていると、どんどん実が細くなるらしい。
解禁の期間は、産卵のために、栄養を沢山蓄え、活発に活動し、それで身入りが良く「プリプリ」で本当においしい。
でも、それ以外は……..。
間人の漁港は小さな漁港で、小型の底引き網船が4隻だけの小さな漁港。小型の船なので天候が荒れた日には漁が出来ない。特に12月から2月の冬の日本海は、海が荒れる日が多く、漁に出ることが出来ない。すなわち、解禁期間が限られている上に、漁が出来る日が限られるという状態になる。そのため、間人漁港に蟹が水揚げされるのは極限られており、間人蟹が“幻の蟹”と呼ばれる由来。
そして、間人は底引き網の漁場が近く朝出港し、夕方帰港し、セリが始まる。
鮮度が最も高い蟹なんだよね。
何度かセリにも立ち会ったけれど、もの凄い。
品質を保つために、キズや日焼けに細心の注意を払い、仲買人が質の悪い蟹を見つけると、セリ人はじめ漁師にくってかかるほど。
こうやって最高品質の質が保たれている。特に解禁日の「初セリ」はもの凄い。
「間人蟹(オス蟹)」は3杯で30万とか、40万とかの値が付く。これ浜値だよ…..。
そんな漁港で「仲買人(いわゆるセリに参加する権利を持っている人間)」が悪友でありおばちゃんなんだよね。
色々あって、おっちゃんが亡くなり、おばちゃんが店を切り盛りするようになり、かなり色んな苦労が絶えなかったそう。
でも、いつも元気で笑顔の絶えないおばちゃん。
けっしてお世辞にも裕福とは言えないけれど、「裕福」ってなんだ?「幸せ」ってなんだ?
このおばちゃん、今生きている事が最高に「幸せ」で「裕福」なんだってホント素直に感じさせてくれる。
俺も、それなりの年になり、お袋を数年前になくし、なんか、このおばちゃんは血はもちろん繋がってないけど、お母ちゃんみたいな存在なんだよね。
おばちゃんには「楽をさせてやりたい」って本気でここ最近思う。
じゃあ、おばちゃんにとって楽ってなんだ?それは決してお金を沢山儲ける事じゃないって言うのはよく解っている。
でも、心労が無く、楽しく商売が出来、全国の人が本当に「美味しかった!」って言ってもらえることがおばちゃんにとって、幸せなんだと思う。
だからね、俺は自分の出来る精一杯のことで、そしてそれは決して「過剰」ではなく、出来るサポートをしようと思っている。
今回の「沖キス」や「間人蟹」をブログやなんだかんだで大きく取り上げるのは、俺の非力なブログを読んで、おばちゃんに会いたい!とか、おばちゃんの魚が食いたいと思ってもらい、少量でもおばちゃんに発注が行けばいいなあと願ってのこと。
そして何より、俺自身が本当に「美味しい」と感じた物をみんなで共有して欲しいと思うから。
ネットで、ググルと、けっこう沢山の「間人」のホームページがヒットしてくる。
そしてそこからネットオーダーも出来る。
そこが決して悪い商品を扱っているとは思わないし、それらは、上手く今の「ツール」を活用して商売を広げているだけ。
でも、おばちゃんはネットも使えなければ、携帯電話も持っていない、実はFaxすら家にないんだよね…..(汗
注文方法は、電話のみ(滝汗
まあ、最悪の場合「漁連」のFaxを借りて注文票を送るんだけど、そんな超アナログでローカルなおば
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